私は大学で情報工学を専攻していて、要求分析時に必要に応じて代替案を検討するのですが、
そのとき役に立つ考え方が水平思考です。
垂直思考と水平思考は対義語で、おおよそ単語の意味から察することができると思います。
水平思考とは、既成の枠にとらわれず、視点を変えながら問題解決を図る思考法です。
1970~1980年頃、エドワード・デ・ボノが提唱し一世を風靡しました。
一方、垂直思考とは、与えられた枠の中での問題解決を図る思考法です。
イメージ化するとこんな感じです。
現代社会では、垂直、水平両方の捉え方をすることが重要だと言われています。
ポトリスにおいても同じような事が言えるのです。
では、水平思考をするためにはどうしたら良いのでしょうか。
まずは、垂直思考をしないことです。
物事をある枠にはめ込んで考えるのが一般的ですが、
水平思考では、その枠自体が本当かどうかを疑い、本当にその枠を前提として良いのか?と
疑うことから始める考え方になります。
「なぜ」を繰り返すことが企業精神として根付いているトヨタのような組織もあります。
新しい発見(イノベーション)をするためには、決まった枠に当てはめずに、
違う角度から物事を見る力も重要なのです。
ポトリスで例えましょう。
以前、前述した記事の「立ち位置」について考えてみます。
・順番がきたら撃つ・・・→なぜ動かずに撃ったのか。そもそも、その立ち位置で撃って大丈夫なのか?
・安全地帯に居続ける・・・→なぜそこが安全地帯なのか。そもそも、その場所は本当に安全地帯なのか?
ということです。
このような考え方で、皆さんが意識せずにやっていることがあります。
それは、埋められた後、手前の壁にぶつけず撃てるかどうかということです。
これは水平思考の一部とみなせます。
このように起こりうる事象を網の目のように広げていくことで、
初めて的確な判断ができるのです。
本来なら多人数戦、とくに4vs4の試合を1から解説したいのですが
そうすると、論文ができてしまうほどの莫大なページ数になってしまいます。
例えば。
このような配置で試合が始まったとします。
この1試合を数行で解説しろと言われても、私にはできません。
毎ターン考え直さなければなりませんし、項目をあげようと思えば十人十色いくらでもあがってくるからです。
自分が右端のキャロだとして、初ターンで考えうる行動は・・・
・隣のキャロの角度をなくす(風次第)→場合により数ターン引きつける
・隣のキャロに3連コア
・デュークの角度をなくす→コアになって埋められない可能性
・タコにコア→1,2ターンで殺せる可能性
・タコがテレポ逃げする可能性→ディレイ抜きテレポできる可能性
・真ん中のミサイルに回復をあげるタイミング
・一方的に狙われている味方を助けに行くためのテレポ
・左端のキャロがこちらに飛んでくる可能性
・自分が埋められた瞬間に敵タンクが飛んでくる可能性
・自分が狙われ始めたときの対処
・ディレイを特定の相手の前後になるように調整
私ならこうですかね。
できれば、自分のターンが来る前に自分なりの多くの事象(可能性)を思いついておくことが望ましいです。
順番が1、2番でこれだけ多く考えるのは難しいので、
最低限、自分が死なないようにすること、味方が殺されないようにすること、
即撃ちの必要性、ダブルの必要性は把握しておくべきです。
試合が進むにつれ、徐々に自分本位の考えになっていかないよう注意してください。
例えば、敵が2人連続で回ってくるのに味方への回復をしなかったり、
隠れればまだまだ生きられるのに自分の位置から撃つダブルは
それほど有効打にならないことに気づかず撃ち、
ディレイ抜きされてなすがままなんて光景をよく目にします。
"チーム戦"の意味をもっとよく考えると、それはチームにとって適切な行動ではないと分かるはずです。
かなり前の記事ですが、徒然草の双六について触れましたね。
(双六の名人が言うには)
勝たんと打つべからず。負けじと打つべきなり。
いづれの手か疾く負けぬべきと案じて、その手を使はずして、
一目なりとも遅く負くべき手につくべし。
双六は勝とうと思って打ってはいけない。負けまいと思って打てば良い。
どの手がたちまち負けてしまう手かと考えて、その手を打たないようにして、
一マスでも負けが遅くなるべき手を打つのが良い。
極端ではありますが、私がポトリスをするときに支えにしてきた言葉です。
まぁこれはどうすればすぐ負けるか(最悪の事態になるか)という想像力が必要になるので、
こういった逆算的な考え方は難しいかもしれませんけども。
ちなみに、この当時の双六は現代のようなサイコロを振ってゴールを目指す単純なスゴロクではありません。
奈良~江戸時代の双六は、博打です。
言わば双六の達人=博打のプロです。
そういったことから、ポトリスでは縦に深く掘り下げた考え方(垂直思考)よりも
あらゆる事象を考えておくこと(水平思考)の方が、良い結果が得られることが多いです。
もし敵と考えることが一緒だったとしても、せいぜい2~3ターンまでしか一致しないでしょう。
垂直思考で過ぎたターンを悔やむのならば、初めから水平思考でいるべきというのが私の考えです。
もちろん、的を絞った考えも重要ですよ。
垂直・水平どちらにも柔軟な考えができるなら、それに越したことはありません。
片や一刻も早く危険を察知し、被害を最小限に抑える。
片や有利なポジションを先取りし、敵を圧する。
立ち位置によって試合がひっくり返るケースは数多に及びます。
経験豊富なランステ常連の試合では日常的に行われている光景で、
毎ターン変わる敵の立ち位置によって戦い方を変えることが、面白い試合を作り上げることになります。
これはどのタンクにも言えることです。
基本的に軟いタンクほど武器が強く、当然生存ターン数は少なくなるため、
1ターンの価値は非常に高いです。
それこそ立ち位置には十二分に気を配りたいところですが、
攻撃は最大の防御とも言えるわけで、隠れず自分の撃ちやすい角度でバンバン当てた方が良いこともあります。
そこは敵の戦い方にもよりますし、自分のプレイスタイルを貫いて一向に構わないと思います。
どれも一長一短ですので。
ここではやはりキャロについて立ち位置を考えていきます。相変わらずキャロ厨でスマン。
分かりやすい例を挙げます。
この距離でマルチと戦って安全といえるでしょうか。
まだ”危険”とは言いがたい距離ですね。
では、この距離はどうですか?
キャロにとってあまり好ましくない距離ですね。
このように、できるだけ早く危険を察知することで、
自身の次ターン以降、どのように動けば良いのかを明確にすることができます。
重要なのは、自分はこの場所にいて大丈夫なのかと常に疑問を持つことです。
また、自分が先行で今後狙われそうなときはテレポする時期の目安を測っておくと、
事前に飛ぶ準備ができて慌てずに済みます。
「このタンク相手なら数ターン飛ばなくても大丈夫」
「このタンク相手だとすぐ飛ばないとあとで飛べなくなる」
が分かるようになれば、逃げ時、攻め時が把握しやすくなります。
特に逃げテレポにおいては、とにかく安全地点へ飛ぶことが望ましいです。
各ステージにおける安全地点というのも、経験からおおよそ分かってくると思います。
丸太でいうとここです。
何故そこが安全で他が危険なのかが分かるようになると、
他のステージでそれを把握することはそう難しいことではないでしょう。
私は敵を安全域に行かせないようにする戦い方が好きなので、
敵が有利な場所に行かれると不味いときは、掘ってそれを阻止することがあります。
敵にテレポを使わせるのもまた、戦略のひとつです。
とにかく、判断基準としてまず初めに、
今、自分にとって一番されたら嫌なことを念頭に置きます。
続いて、そうされないためにはどうしたらいいかを考えます。
さらに、もしそうされたらどうするかも考えておきます。
その後、「敵側でされたら嫌なこと」、「敵が外したらこうする」、「味方の援護によって~」と、
対策や計画を練っていきます。
もしこのとき、何も考えていないまま攻撃を受け、その直後に自分のターンが回ってきたら、
20秒(ロシアポトでは15秒)内にあれこれ考えるのでは時間が足りなさすぎます。
同時に、敵に考えさせる時間を与えることにもなってしまいます。
私も、ぼーっとしていて自分が攻撃を受けたあとの対策を怠り、
慌ててテレポするも失敗に終わるなんてことがよくあります。
それほど、あらかじめ練られた考えと、その場しのぎの行動では差がでてくることが
理屈抜きに実体験として証明されています。
いや、私だけかもしれませんが・・。
何にせよ、冷静に対処できる点では事前長孝が最善であるというのが私なりの結論です。
立ち位置が試合をひっくり返す理由はまだあります。
1vs1で1ターン凌ぐのと、4vs4で1ターン凌ぐのでは意味が大きく違ってきます。
4vs4で1ターン凌ぐということは、極端にいえば味方3人はもう1ターン攻撃に専念できることになります。
3vs4になったときなどの人数差による形勢の傾きというものは、
基本的にターン数に比例して大きくなっていきます。
それを、立ち位置だけでもう1ターン凌ぐことができるなら
これほど手軽なものはありませんね。
例えばこのようなケースです。
コア2発で死んでしまいそうですね。
ついつい角度を取りたくて、前に出てしまいがちです。
でもよく考えてみてください。
地形があるからダメージを食らうのであって、
地形がなければコア以外のダメージはなくなるのです。
それを踏まえた上で、このように動いてみるとどうでしょうか。
これなら、よほど深いコアでない限り地形が崩れると同時に、落下して手前に壁をつくることができます。
この風と敵タンクからならダブルを食らうことはそう滅多にありません。
よって、もう1ターン凌ぐことができます。
まぁしかしこの画像だと周りの状況が分からず限定的なので、
必ずしもこのように動けば良いというわけではありません。
左側の離れた場所に敵がいたらこの行動は致命傷ですからね。
さらにこれが、槍やキャノンなどの掘れない攻撃を持っているタンクに対しての行動だったならば
無意味どころか、低角で当てやすいようにチャンスを与えてしまっています。
敵タンクに応じた立ち位置の改善は、意外と意識しないとなかなか習慣的になりません。
気をつけてください。
今回は全曲まとめてUPします。
サイズが大きいので注意。
>Download<(112MB、44.1kHz/128kbps/CBR)
構成
●f2bgm1023
├●GM
│└GM01~GM10
├●Stage
│└Stage00000~Stage00015、Stage00017
└●Stage JP
└Stage00015~Stage00023
ポトリスフォルダ内で同一ファイルと思われるものは除いています。
おまけ
Fortress1 - ルーム画面
>Download<(6MB、44.1kHz/128kbps/CBR)
・GM05(Airfont)
・GM05(Direct Music)
※Direct Musicはポトリス中に再生される環境と解釈してください。
全曲Direct Music版や、ポトリス3の原曲BGMは近日公開予定です。
・・というか、ほとんどニコ動にありますね。
なお、ループに関しての考慮は行っておりません。
曲の長さはMIDIファイルの再生時間と同じです。
ほぼ敵に重なり、自分を巻き込ませながら強引に3弾入れる撃ち方です。
ある程度の逆風があれば、キャノン(配置によってはタコや槍も)を1ターンキルすることも可能です。
キャロを扱う上でぜひとも習得したいテクニックです。
個人的な感想ですが、最近のポトリスを見るとこれを使う人、使わない人では
全体の立ち回りに差が出ているように思えます。
強いパワーで撃ち下ろす3連ができる人は、積極的にテレポで接近したりしてますね。
まぁあまり指摘するようなことはプレイスタイルがどうとかでややこしくなるので自粛します。
そんなわけで、この自爆3連を失敗しないためにも、
具体的にどれくらい近づいて撃てばいいのかということを考えていきます。
そもそも、自爆3連における成功と失敗の違いとは何でしょうか。
このショットの利点は「高ダメージを狙える」ことですから、
3弾全てコアに当てることが原則です。
↓例えばこんなケース。
この位置で3連最小パワーで撃つとどうなるでしょう?
↑順風MAXの場合、こんなに離れていても、一番遠くへ飛ぶ弾がコアから外れてしまいます。
どうしてこうなるのでしょうか。
それは、キャロの特殊弾のうち一番遠くへ飛ぶ弾は、手前2弾との距離が異なっているからです。
図で表すと、
このような飛び方になります。
真ん中の弾が通常弾と同じ距離で、一番遠くへ飛ぶ弾は若干飛ぶようになってます。
これがいわゆる、背面が上手くまとまらない原因です。
上図のような被ダメと与ダメを見ると、F3で撃ったほうがマシにさえ思えます。
これは避けたいですね。
→
↑全てコアに入れようと思ったら、これくらい距離を空けると良いでしょう。
順風は許容範囲がシビアです。
安全に入れたいときは、タンク同士が触れてるかな~くらいで結構です。
が、それだと一緒に埋まってしまうリスクもあります。与ダメもそれほど高くありません。
基本的に、順風では自爆3連は使わないようにしたいところです。
ですが、例外もあります。
チーム戦において、あえて手前の2弾だけ当てたほうが良いケースがあります。
例えば、F3ダブルでは倒せないし、撃ち下ろし3連もできない場合。
必然的に自爆3連を使うという選択肢が生まれますが、
自爆と呼ぶ以上、被ダメも決して軽いものではありません。
相手のエネルギーが400なら、3連ダブルの6弾中4弾ほどで死にますが、
残り2弾は自分が喰らうだけになってしまいます。
いくら硬いタンクと言えども、必要以上に喰らうのはもったいないですよね。
大まかな目安を書いてみます。
キャロがキャロに対しF3ダブルを撃ったときの最大ダメージは172×2=344です。
浅いコアを想定して144×2=288。
F4ダブルで4弾だけ当てたなら、110×4=理論上440。
これも、浅いコアを想定して400まで与えられるとすると、
敵のエネルギーが288以上400以下であれば、例外自爆3連をするのに適した状況といえます。
また、少し離れた接近戦では爆風の無さから3連で撃ったほうが被ダメが少なくて済む場合があります。
敵と自分のエネルギーを考慮して使い分けられると良いですね。
ちなみに3連の攻撃力は、弾1つではF3に及ばず、弾2つでF3の約1.3倍になります。
参考までに自爆3連4弾の動画を置いておきます。
自爆3連_4弾.avi(音無しです。要DivXコーデック)
話は戻って通常の自爆3連へ。
自爆3連のコツは、
・風に応じた間合い
・なるべく最低角
・最小パワー
で撃つことです。
前述したように、あまりに強い順風だと高ダメージは期待できません。
では、自爆3連に適したケースを見ていきましょう。
→
↑最も自爆3連に適しているのが逆風MAX。最低角は+9度(被ダメ249、与ダメ310)。
→
↑こちらは40度(被ダメ251、与ダメ307)
強い逆風では角度によるダメージの違いはほとんど見られません。
撃つ位置にも注目。半分以上敵に重なって撃つことができます。
与ダメ300オーバーを出すにはある程度の逆風が必要です。
→
その次に無風。(被ダメ212、与ダメ274、最低角-3度)
強い逆風ほどではないにしろ、高ダメージを出すことができます。
アベレージは250~280といったところでしょうか。
ここからもう一歩下がると、被ダメ183、与ダメ262という結果も出ました。
被ダメのほうが変化が大きいようです。
無風で近づくことができる距離はこれが限界だと思ってください。
敵タンクの半分未満(3分の2)と覚えておきましょう。半分も重なると失敗します。
また、強い順風であっても、撃ち上げる位置であれば全弾コアが可能です。
このときの与ダメは240ほどです。
このように、風や立ち位置ひとつで100ダメージ弱もの違いがでてくることが分かります。
より複雑な3連を狙うことができるようになるためにも、
こういった弾の出方はよく観察しておきましょう。